小息おや)” の例文
空模様はにわかに変って、南風なんぷうに追われる暗雲の低く空を行き過る時、大粒の雨はつぶてを打つように降りそそいではたちまむ。夜を徹して小息おやみもなく降りつづくこともあった。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)