“小坂(おさか)” の例文
下呂から先は歩行も困難でなく、萩原(はぎわら)、小坂(おさか)を経て、宮峠にかかると、その山麓(さんろく)に水無神社を望むこともできる。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
病室の片側には綱を掛けて陸中(りくちゅう)小坂(おさか)の木同より送り来し雪沓(ゆきぐつ)十種ばかりそのほかかんじき蓑(みの)帽子など掛け並べ
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
まだ「大坂」という地名はなく「難波(なにわ)」とよび、また、「小坂(おさか)」といっていたその頃から、四天王寺は堂塔四十幾ツの輪奐(りんかん)を聚(よ)せた大曼陀羅(だいまんだら)の丘だったが
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それより仕方はございませぬ、この近いところにいくらもわたしの知った人はございますけれども、頼めばかえっておたがいの迷惑——ただ小坂(おさか)というところに一人頼み甲斐のありそうな人がありますから、それを
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)