小休こやす)” の例文
当時幕府に勢力のある彦根ひこねの藩主(井伊いい掃部頭かもんのかみ)も、久しぶりの帰国と見え、須原宿すはらじゅく泊まり、妻籠宿つまごしゅく昼食ちゅうじき、馬籠はお小休こやすみで、木曾路を通った。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
どうも気が変になつてゐるやうだ。色々な独話ひとりごとを言つて、首を振つたり、合点合点をしたりしてゐる。指図もなにもしてくれない。もうさつきから小休こやすみを
それは毎晩日が暮れると、ぶらりうちを出て祇園町をぶらつくのだ。意気な三味のが雨と降るなかを、セルロイド製のやうな頭をり/\三条へ出て、橋詰の万屋よろづやで一寸小休こやすみする。
宿から宿への継立つぎたてと言えば、人足にんそくや馬の世話から荷物の扱いまで、一通行あるごとに宿役人としての心づかいもかなり多い。多人数の宿泊、もしくはお小休こやすみの用意も忘れてはならなかった。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)