小三こさん)” の例文
同時にまた、教科書の間に隠した『梅暦うめごよみ』や小三こさん金五郎きんごろうの叙景文をばあたりに見る川筋の実景に対照させて喜んだ事も度々であった。
夏の町 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
妥女うねめはら小三こさんという三人姉妹の芝居があり、も一つ、鈴之助というのがあっただけで、これらは葭簀張よしずばりの小屋でございますから、まあ私どもが
市川九女八 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
「むむ、小三こさんの芝居か」
半七捕物帳:54 唐人飴 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
深川の芸者で姉は小川屋の小三こさんといい、または八丁堀櫓下やぐらしたの芸者となり、そのほかさまざまの生活をして、好き自由な日を暮しながら歌人としても相当に認められ、井上文雄いのうえふみおからまつの名を許され
明治美人伝 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)