“寒行”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かんぎょう66.7%
かんぎやう33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
寒の内には草鞋わらじばきの寒行かんぎょうの坊さんが来ます。中には襟巻えりまきを暖かそうにした小坊主を連れているのもあります。日が暮れると寒参りの鈴の音も聞えます。
二階から (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「音羽」の横町には格子づくりのおんなじ恰好のしもたやばかり並んでいた。正月の夜の心細い寒行かんぎょうの鉦の音がいまでもわたしをその往来へさそうのである。
浅草風土記 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)
我国の寒行かんぎやうは、ことはこれにてその行ははなはだこと也、我国の寒中は所として雪ならざるはなく、寒気かんきのはげしき事はまへにいへるがごとし。
近来ちかごろの事なりき、我がすむ塩沢しほざはより十町あまり西南にあたりて田中村といふあり、此村に右の寒行かんぎやうをするものありけり。