子思しし)” の例文
アリストテレースはすべて徳は中庸にあるとなし、たとえば勇気は粗暴と怯弱きょうじゃくとの中庸で、節倹は吝嗇りんしょくと浪費との中庸であるといった。能く子思ししの考に似ている。
善の研究 (新字新仮名) / 西田幾多郎(著)
子思ししは「あるいは生れながらにこれを知り、あるいは学んでこれを知り、あるいはくるしんでこれを知る」
それは丁度、彼の孫のきゅう——子思ししが生れて間もないころのことであった。
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
支那に於ても、その春秋戦国時代の末に賢人、孟子もうしが現れた。この孟子は孔子こうしの孫子思ししの門人に業を受けたというから、孔子とは頗る時代を隔てているけれども、思想の径路は両者全くいつにした。
永久平和の先決問題 (新字新仮名) / 大隈重信(著)