嬰児おさなご)” の例文
旧字:嬰兒
その祭壇の神々こうごうしさ! 遥かの奥の厨子ずしの内には十字架に掛かった基督キリストの像と嬰児おさなごを抱いたマリアの像がゆる香煙けむりまといながら幻影まぼろしのように立っている。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
産表に包まれたる嬰児おさなご(訳者注 幼児キリストのこと)を彼らは見いだしぬという文字のある破風のそびえている近くの四つつじかに、ある興行師の小屋があって
嬰児おさなごは母の乳房ちぶさにすがって、スヤスヤと寝ついているだろう。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)