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妬婦
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とふ
ふりがな文庫
“
妬婦
(
とふ
)” の例文
島五六郎を
自滅
(
じめつ
)
させたかつたのだ、——その爲に千本の家まで潰れるかも知れないことを考へても居なかつた、——昔から
妬婦
(
とふ
)
程恐ろしいものはないといふよ
銭形平次捕物控:204 美女罪あり
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
けれども毒飼は最もケチビンタな、
蝨
(
しらみ
)
ッたかりの、クスブリ魂の、きたない
奸人
(
かんじん
)
小人
妬婦
(
とふ
)
悪婦の為すことで、人間の考え出したことの中で最も醜悪卑劣の事である。
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
そうかと思うと
妬婦
(
とふ
)
お吉が、養子一件を聞き知って、ぶちこわしに楢屋へ乗り込むという。
血煙天明陣
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
悪人の女を含まぬ
歌舞伎
(
かぶき
)
芝居も、ずっと昔からある悪女を改めて善人にして出すということは出来ないことであるし、又そういう
妬婦
(
とふ
)
のあることによって善人の女が更に引立つのである。
役者の一生
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
こう決心した
妬婦
(
とふ
)
お藤、与吉をちょろまかして足をとめておくが早いか自らはスルリと抜けて、辻斬りの下手人浪人丹下左膳の所在を訴状にしてポン! と浅草橋詰の自身番へほうりこんだ。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
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恐ろしいのは
妬婦
(
とふ
)
と昔から言って居るよ。こうなると女の知恵は孔明楠だ。——それから素知らぬ顔をして家へ入ったが、亭主の造酒助は、薄々感付いても、あばき立てるわけに行かない。
銭形平次捕物控:242 腰抜け彌八
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
人の世の裏をいく
執拗
(
しつよう
)
な
妬婦
(
とふ
)
の胸中に変わろうとしていた。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
妬
常用漢字
中学
部首:⼥
8画
婦
常用漢字
小5
部首:⼥
11画
“妬婦”で始まる語句
妬婦津