女鳥めとり)” の例文
女鳥めとりの わがおおきみのおろす機。ねろかも——、御存じ及びでおざりましょうのう。昔、こう、機殿のまどからのぞきこうで、問われたお方様がおざりましたっけ。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
また天皇、その弟速總別の王なかだちとして、庶妹ままいも女鳥めとりの王を乞ひたまひき。
あの速総別はやぶさわけ女鳥めとりの二人は、天皇に対しておそろしい大罪を犯そうとしたのだから、かれたちが殺されたのはもとよりあたりまえである。しかしそちなぞからいえば、二人とも目上のみこたちではないか。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
女鳥めとりの わがおほきみのおろす機。ねろかも——、御存じ及びで御座りませうなあ。昔、かう、機殿はたどのの牕からのぞきこんで問はれたお方様がござりましたつけ。——その時、その貴い女性によしやうがの
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
速總別はやぶさわけの王と女鳥めとりの王〕