“女角力（おんなずもう）” の例文
闇の中へ女角力（おんなずもう）の腹のようにボンヤリと浮き上ったその白塔の下では、胡麻塩髭（ごましおひげ）を生やして乃木大将然とした風間老看守が、色白な中年の女をとらえて
灯台鬼 (新字新仮名) ／ 大阪圭吉(著)
そこには、最早や昨日までの美しい恋人の姿はなくて、女角力（おんなずもう）の様な白い巨人が横わっていた。
虫 (新字新仮名) ／ 江戸川乱歩(著)
このおれの監視役兼取押え方を命ぜられて出張しているくせに、こちらの挑発にひっかかって、女角力（おんなずもう）の昔話にうつつを抜かそうとするこの女の馬鹿さ加減が、いよいよ浅ましくなりました。
大菩薩峠：31 勿来の巻 (新字新仮名) ／ 中里介山(著)
「両国の女角力（おんなずもう）と銭形の親分」
銭形平次捕物控：113 北冥の魚 (新字新仮名) ／ 野村胡堂(著)
「おい、お前、女角力（おんなずもう）というものを見たか」
大菩薩峠：31 勿来の巻 (新字新仮名) ／ 中里介山(著)