女客おんなきゃく)” の例文
荒削あらけずりの板を切り組んだ風呂で、今日は特に女客おんなきゃくの為め、天幕てんまくのきれを屏風びょうぶがわりにれてある。好い気もちになって上ると、秋の日は暮れた。天幕にはつりランプがつく。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
逗留とうりゅう二十五日間の印象記という種類に属すべきもので、プレヴォーのは滞在ちゅうの女客おんなきゃくにあてたなまめかしい男のふみだから、双方とも無名氏の文字それ自身が興味の眼目である。
手紙 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)