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奥平壱岐
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おくだいらいき
こうなると、おもしろくないのは、
奥平壱岐でした。
壱岐は
身分のたかい
家老のむすこで、
諭吉より十さいぐらい
年上です。
原書を名にして金を貪る
又或る時、家老
奥平壱岐の処に原書を持参して、
御買上を願うと持込んだ所が、この家老は中々
黒人、その原書を見て云うに、
是れは
宜い原書だ
ちょうどそのころ、
中津の
家老(
大名・
小名のけらいの
長)の
子の
奥平壱岐というわかいさむらいが、
砲術の
研究のためにやってきて、ここにとまっていたからです。
そうしたある
日、
諭吉は、
長崎からかえってきた
奥平壱岐のところへあいさつにいきました。