太陽様おひさま)” の例文
旧字:太陽樣
築山つきやまの松のこずえを飛びまして、遠くも参りませんで、塀の上に、此の、野のすえところへ入ります、真赤な、まんまるな、大きな太陽様おひさまの前に黒くまつたのが見えたのでございます。
紅玉 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
真赤まっかな、まんまるな、大きな太陽様おひさまの前に黒く留まったのが見えたのでございます。私は跣足はだしで庭へ駈下かけおりました。駈けつけて声を出しますと、烏はそのまま塀の外へまた飛びましたのでございます。
紅玉 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)