天路歴程てんろれきてい)” の例文
それには実に各界名士の署名が綺羅星きらぼしの如く並んでいて、よくもかく万遍なく天路歴程てんろれきていが出来たものだと二人とも魂消たまげてしまった。
西隣塾記 (新字新仮名) / 小山清(著)
私どもはバンヤンの『天路歴程てんろれきてい』や、ダンテの『神曲』に比して、まさるとも決して劣らぬ感銘を、この求道物語からうけるのです。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
ある意味において『天路歴程てんろれきてい』以上の傑作であると思われるが、英人自身は余りこの書を貴まないのである。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
Pilgrim's Progress を天路歴程てんろれきていと翻訳するのは清の同治八年(西暦千八百六十九年)上海華草書館にて出版せる漢訳の名を踏襲たうしふせるにや。
これも希覯書きこうしよとは称されない。しかし僕にはなつかしい本の一つである。ピルグリムス・プログレスは、日本でも訳して天路歴程てんろれきていと云ふが、これはこの本に学んだのであらう。本文ほんもんの訳もまづ正しい。
本の事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)