“天心”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
てんしん85.7%
てんじん14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし何しろ秋の夜の空はぬぐった様に晴れ渡って、月は天心てんしん皎々こうこうと冴えているので、四隣あたりはまるで昼間のように明るい。
死神 (新字新仮名) / 岡崎雪声(著)
「樹下石上は、乞食と武芸者、どちらも馴れておらねばならぬ。……ああ、月天心てんしん。この月を見ていると、天下は泰平、風をはらむ不平のともがらもないようだが……」
柳生月影抄 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「だッて」と、またからだを振ると同時に、左の手を天心てんじんの方に行かせて、しばらく言葉を切ったが、——「こんな大きななりじゃア踊れない、わ」
耽溺 (新字新仮名) / 岩野泡鳴(著)