大蹄団だいていだん)” の例文
しかもこの大打撃を与えた官軍の大蹄団だいていだんは、すでにうしおの如く凱歌と共に自陣へ引いてしまったものとみえる。腥風せいふういたずらに寒く、曠野こうやの夕風は青い五日月を無情の空にぎすましているのみだ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)