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大檣
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たいしょう
ふりがな文庫
“
大檣
(
たいしょう
)” の例文
たちまち海上はるかに一声の
雷
(
らい
)
とどろき、物ありグーンと空中に鳴りをうって、松島の
大檣
(
たいしょう
)
をかすめつつ、海に落ちて、二丈ばかり水をけ上げぬ。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
その服装より見れば海賊の
巨魁
(
きょかい
)
ならん、剣を甲板上に投げ棄て、
大檣
(
たいしょう
)
にその身を厳しく縛りつけいたり、実に合点の行かぬ事ながら、しばらく考えて余はハハアと頷きたり
南極の怪事
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
「止まれ!」たちまち
大檣
(
たいしょう
)
にスルスルと停止信号が上る。
ウニデス潮流の彼方
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
仰ぎ見る
大檣
(
たいしょう
)
の上高く戦闘旗は
碧空
(
へきくう
)
に
羽
(
は
)
たたき、煙突の
煙
(
けぶり
)
まっ黒にまき上り、
舳
(
へさき
)
は海を
劈
(
さ
)
いて
白波
(
はくは
)
高く両舷にわきぬ。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
十数人の海賊は兇刃を閃めかして追いまわす、船長は泣けり叫べり、屍を取って楯となし、しばし必死と防ぎしが、多勢に無勢到底敵するあたわず、
大檣
(
たいしょう
)
をまわり羅針盤の側を走り
南極の怪事
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
▼ もっと見る
やがて戦闘旗ゆらゆらと
大檣
(
たいしょう
)
の
頂
(
いただき
)
高く引き揚げられ、数声のラッパは、艦橋より艦内くまなく鳴り渡りぬ。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
昇降口の
蓋
(
おおい
)
を閉せば、その陰鬱なる事さながら地獄のごとし、しかり、ここはたしかに地獄なり、余の頭上にあたる甲板上には、今なお身を
大檣
(
たいしょう
)
に
縛
(
ばく
)
せるまま死せる人間もあるにあらずや。
南極の怪事
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
檣
漢検1級
部首:⽊
17画
“大檣”で始まる語句
大檣帆