多与里たより)” の例文
旧字:多與里
いつもは猟犬のように勇む八五郎が、二の足も三の足も踏むのは、お雪と多与里たより姉妹の平和な生活を驚かすに忍びなかったのです。
銭形平次捕物控:124 唖娘 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
もっともなことだ。絵とちがって彫物は、等身大となると手本が入要であろう。多与里たより小浪こなみ梅野うめののうち、その方望みの一人を貸しつかわす」
「ヘエー、小さい妹——あごあざのあるお雪というのが十九で。これはよく話しますが、姉の方の多与里たよりは二十三だそうですが、可哀想に物が言えません」
銭形平次捕物控:124 唖娘 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)