壕端ほりばた)” の例文
山下門から日比谷の壕端ほりばたに沿い、桜田門の前から右へ永田町のなし木坂きざかをくだり、半蔵門から内廓くるわへはいって将軍家の上覧を経、竹橋門たけばしもんを出て大手前おおてまえへ。
江戸城の壕端ほりばた、京洛の郊外、寧楽ならの寺々、姫路の古城等、数えれば忘れ難い風景が様々眼に浮びます。
民芸四十年 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
住いは六十五のとき下谷徒士町したやかちまちに移り、六十七のとき一時藩の上邸に入っていて、麹町一丁目半蔵門外の壕端ほりばたの家を買って移った。策士雲井龍雄くもいたつおと月見をした海嶽楼かいがくろうは、この家の二階である。
安井夫人 (新字新仮名) / 森鴎外(著)