土手形どてなり)” の例文
池のつづまる、この板を置いたぐちは、ものの五歩いつあしはない。水は川からそそいで、橋を抜ける、と土手形どてなりあぜに沿って、あしの根へみ込むように、何処どことなく隠れて、田のあぜへと落ちてく。
海の使者 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)