国替くにが)” の例文
即ち唐の玄宗皇帝が女色じょしょくを愛するの極、美人と国替くにがえに往こうとする、それを歌ったのである。本来人間の欲情多き中にも、この最も強烈なるは子孫の繁殖に越したものは無い。
現代の婦人に告ぐ (新字新仮名) / 大隈重信(著)
彼女の夫がまだ大きな商家の若主人として川越かわごえの方に暮らしていたころのことだ。当時、お国替くにがえの藩主を迎えた川越藩では、きびしいお触れを町家に回して、藩の侍に酒を売ることを禁じた。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)