吹冠ふきかぶ)” の例文
一人の男は背後より風に襲はれてたいの中心を失はんとし、腕を上げ手をひろげて驚けば、そのかたわらには丁稚でっちらしき小男重箱じゅうばこに掛けたる風呂敷ふろしきを顔一面に吹冠ふきかぶせられて立すくみたり云々うんぬん
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)