右門うもん)” の例文
四人兄弟のうちのいちばん末、四男の柳生右門うもんは、露の中に立って——そこだけ草がげて、土饅頭どまんじゅうのように少し盛り上がっている地面へ、身をかがめながらつぶやいた。
柳生月影抄 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ば受取一先美濃國みのゝくにへ立歸らんと天一坊は大膳右門うもん遠藤屋彌次六との三人を同道して常樂院じやうらくゐんへ歸り來りて右の首尾しゆびを物語れば常樂院もさらば拙僧せつそうも一目論もくろみして見よと庚申待かうしんまち
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
……四男の右門うもん義春は現に……わしらとは腹ちがい、父のおもものの子ではないか
柳生月影抄 (新字新仮名) / 吉川英治(著)