原来ぐわんらい)” の例文
旧字:原來
それゆゑこの地境の争も、采女が席次の争と同じく、原来ぐわんらい権利の主張ではあるが、采女も安芸も、これを機縁として渡辺等の秕政ひせいに反抗したのである。
椙原品 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
只今書面を拝見して、これへ出向いて参りましたが、原来ぐわんらいたがひ御城警固おんしろけいごの役柄ではありませんか。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
何故と云ふに、原来ぐわんらい此の如き語は必ずしも字の如くに解せなくても好いのである。例之たとへば「手不釈巻」の語の如きは、常に見る所である。是は書を読んで倦まざるを謂ふに過ぎない。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)