印度洋インドよう)” の例文
中島才太郎は第二明昭丸の漁撈ぎょろう長だった。まぐろを捕りに印度洋インドようまでゆき、満船になったので帰る途中、突風にやられて船は沈没した。
おごそかな渇き (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
艇長室において、辻艇長は睡眠中、コーヒーわかしは、もうすぐにぶくぶくやるだろう。ゴム風船地球儀は、目下印度洋インドようの附近を書いていられる。
大宇宙遠征隊 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それは紅海と印度洋インドようの水が結び衝突し渦巻いている海底だった。ギシギシと海底が割れてゆくのに、陸地の方では何にも知らない。世界はひっそり静まっていた。
鎮魂歌 (新字新仮名) / 原民喜(著)
「なんとも云えないが、印度洋インドようさえ越せば大抵大丈夫だろう」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
弩竜号は、大陸を離れて五日目には、灼熱しゃくねつ印度洋インドように抜けていた。その日のうちに、セイロン島の南方二百カイリのところを通過し、翌六日には、早やアラビア海に入っていた。
かくことにしよう。たしか、印度洋インドようのへんまで、かいたおぼえがある
大宇宙遠征隊 (新字新仮名) / 海野十三(著)