半蔵門はんざうもん)” の例文
三日みつかは孫娘を断念し、新宿しんじゆくをひたづねんとす。桜田さくらだより半蔵門はんざうもんに出づるに、新宿もまた焼けたりと聞き、谷中やなか檀那寺だんなでら手頼たよらばやと思ふ。饑渇きかついよいよ甚だし。
半蔵門はんざうもんから濠端ほりばたに沿つて、空と水にうつる灯が次第に闇を消して行くと
落葉日記 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)