十軒店じゅっけんだな)” の例文
海賊橋から江戸橋を渡って、伊勢町いせちょうを突き当たると大伝馬町おおでんまちょう、そこから左へ曲がると、もう雛市ひないちの始まっている十軒店じゅっけんだなの通りでした。
「今ここへ見えたのは、十軒店じゅっけんだな八百徳やおとくの主人だ。一人娘のおせんを、同じ商売仲間の末広町すえひろちょう八百峰やおみねの跡取り息子に嫁にやるについて、俺の力が借りたいと言うのだよ」
十軒店じゅっけんだなを左に折れて俗称願人坊主の小路といわれた伝右衛門でんえもん横町、その横町の狭い路地をどんどん奥へはいっていくと、奇怪です。
「今ここへ見えたのは、十軒店じゅっけんだな八百徳やおとくの主人だ。一人娘のおせんを、同じ商売仲間の末広町すえひろちょう八百峰やおみねの跡取り息子に嫁にやるについて、俺の力が借りたいと言うのだよ」
頑強がんきょうにおし黙って駕籠を急がせながら、やがて乗りつけたところはその人形町名どころの十軒店じゅっけんだなです。