“十番”の読み方と例文
読み方割合
とつら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ふと、歓声とほこりが馬場のほうでいた。十番とつらの競馬のさいごの騎手が、もう勝負ノしめの彼方からこっちへ馬を返してくる。
皇太子の臨幸をみる予定であった十番とつらの競馬も中止となったので、つねならば町を染める妃車きさきぐるまや公卿車の雲集もまったく見えなかったことでもある。
と、その日、十番とつらの競馬も終るころであった。花壇のような桟敷さじきの揺れの中で廉子がふと後醍醐へささやいていた。