前方めえがた)” の例文
角「お前方めえがたは年がわけえからいまだいくらも子が出来るよ、おらア四十二歳になるが、いまだに子がねえから、斯ういう子を貰ってけば、こんな有難ありがてえ事はねえ」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
うぬらも峯松の同類にちげえねえ、伊香保の木暮八郎ンとこにお前方めえがた逗留して居る時分、おらア知んねえけれども、何だか御用達の旦那さまだとか金持だとかなま虚言ぞらいて
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ほかに身寄頼りの無い身の上、娘はあの通りのやくざ阿魔で力に成りやアしねえから、お前方めえがた二人が実の娘より優しくして呉れたから、力に思って居るのに、今われに死なれては
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)