前令まえぶれ)” の例文
「お見受け致せば麒麟山の、麗人のお方と思われますが、どういうご用で前令まえぶれもなく、ここへおいででございます」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
雨の前令まえぶれの穏かさ! 草の葉をそよがす風もない。何んとむしむしと暑いのだろう。旅人一人通っていない。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)