切貼きりば)” の例文
六ちゃんが戸口でそう云うと切貼きりばりだらけの障子が二インチほどあいて、五十歳ばかりのせた男が、顔の半分だけでこっちをのぞいた。それが半助であった。
季節のない街 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
林之助がまだここにいる頃に粗相で一カ所破いたので、なにか切貼きりばりをするものはないかと、彼は近所の絵草紙屋へ行って探した末に、鬼の念仏の一枚絵を買って来て貼り付けた。
両国の秋 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)