“きりば”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
切貼66.7%
切張33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
六ちゃんが戸口でそう云うと切貼きりばりだらけの障子が二インチほどあいて、五十歳ばかりのせた男が、顔の半分だけでこっちをのぞいた。それが半助であった。
季節のない街 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
林之助がまだここにいる頃に粗相で一カ所破いたので、なにか切貼きりばりをするものはないかと、彼は近所の絵草紙屋へ行って探した末に、鬼の念仏の一枚絵を買って来て貼り付けた。
両国の秋 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
借家の格子戸こうしどがガタガタいって容易にかない。切張きりばりをした鼠色ねずみいろの障子にはまだランプの火も見えない。上框あがりがまち真暗まっくらだ。
監獄署の裏 (新字新仮名) / 永井荷風(著)