もた)” の例文
其事そのこと彼事かのこと寂然じゃくねんと柱にもたれながら思ううち、まぶた自然とふさぐ時あり/\とお辰の姿、やれまてと手をのばしてすそとらえんとするを、果敢はかなや、幻の空に消えてのこるはうらみばか
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
槭などの古木が茂っている右岸の崖を下りて、斜にのり出した木の枝にもたれながら、横さまに見上げる。それでも深くえぐれ込んだ岩壁の奥にあるので、瀑身は全部見られなかった。
黒部川を遡る (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)