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凝脂
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ぎようし
ふりがな文庫
“
凝脂
(
ぎようし
)” の例文
二十一の成熟しきつた
凝脂
(
ぎようし
)
、乳房のこんもりとした張り具合など、まことに死の淨化と言つた、言ふに言はれぬ美しさがあるのでした。
銭形平次捕物控:225 女護の島異変
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
後ろ手にほんの形ばかり縛られた女は、灯影に痛々しく身をくねらせて、利助の荒くれた手に、遠慮會釋もなく
凝脂
(
ぎようし
)
を拭かせて居ります。
銭形平次捕物控:007 お珊文身調べ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
神聖な處女の肌は、血の氣を
喪
(
うしな
)
つて、清潔さそのものでした。こんもりした二つの乳房の神秘な曲線、
鳩尾
(
みづおち
)
から腹部への、なだらかな
凝脂
(
ぎようし
)
。
銭形平次捕物控:187 二人娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
それにしても、この曲者の手の柔かくしなやかなこと、ギユツと掴んだ平次の
掌
(
て
)
の中に、そのまゝ溶けてしまひさうな
凝脂
(
ぎようし
)
は全く唯事ではありません。
銭形平次捕物控:317 女辻斬
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
好みの青い
衿
(
えり
)
に黒い帶、
凝脂
(
ぎようし
)
豊かなくせに、異常にほつそりした身體を包んで、深い歎きに身を揉むごとに、それが蜘蛛の巣に掛つた美しい蝶をさいなむやうに
銭形平次捕物控:237 毒酒薬酒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
十九の
厄
(
やく
)
、娘ざかりの
凝脂
(
ぎようし
)
が、死もまた奪ふ由もない魅力をたゝへて、閉ざしても閉ざしても、自分を殺した下手人を追ひ求めてゐるやうな、大きく見開いた眼、多量の出血に蒼白くなつた皮膚
銭形平次捕物控:310 闇に飛ぶ箭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“凝脂”の意味
《名詞》
凝脂(ぎょうし)
凝結した脂肪。凝(こご)った脂。
(比喩的に)白く光沢のある肌。
(出典:Wiktionary)
凝
常用漢字
中学
部首:⼎
16画
脂
常用漢字
中学
部首:⾁
10画
“凝”で始まる語句
凝
凝視
凝然
凝乎
凝結
凝固
凝議
凝集
凝塊
凝滞