冬来ふゆきた)” の例文
ある女世に比無たぐひなにしきを所持いたし候処さふらふところ、夏の熱きさかりとて、差当さしあたり用無く思ひ候不覚より、人の望むままに貸与へ候後は、いかに申せども返さず、其内に秋過ぎ、冬来ふゆきたり候て
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)