儒教じゅきょう)” の例文
儒教じゅきょうが入って以来、その説くところやら、その儀式ぎしきがたいそう違って来たし、ことに仏教輸入以来はその教理きょうりさえも変化し、おそらくこんにち神道しんとうの名のもとに
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
机の上の小さな本立てには、仏教・儒教じゅきょう・キリスト教の経典類や、哲人てつじんの語録といった種類のものが十冊あまりと、日記帳が一冊、ノートが二三冊たててあるきりである。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
わたしは歴史を翻えす度に、遊就館をおもうことを禁じ得ない。過去の廊下には薄暗い中にさまざまの正義が陳列してある。青竜刀に似ているのは儒教じゅきょうの教える正義であろう。
侏儒の言葉 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
儒教じゅきょうで育てられた父の思想が時勢の変遷といっこうに合っていないにかかわらず、根本において極めて正しい、またその思想に従って行為する上に頑固な固意地な確かさがある
蝸牛の角 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
自然の宗教! その本尊ほんぞんは植物。なんら儒教じゅきょう、仏教と異なるところはない。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
恩なる観念はやはり儒教じゅきょう仏教ぶっきょうから入ったものでなかろうかと疑いが起こって来る。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)