“偏盲”の読み方と例文
読み方割合
へんもう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
文一郎が答はいまだなかばならざるに、女は満臉まんけんこうちょうして、偏盲へんもうのために義眼を装っていることを告げた。そして涙を流しつつ、旧盟を破らずにいてくれと頼んだ。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
彼はかつて老いたる偏盲へんもう嗟嘆さたんさせた、「いやしかし俺は自然の美しさに見とれていてはならぬ。いかな時といえども俺はただ俺の考察の対象としてよりほかに外象をながめてはならないのだ」
享楽人 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)