倒斛斗さかとんぼ)” の例文
と云うと、奇異なのは、宵に宰八が一杯——んで来て、——縁の端近はしぢかに置いた手桶ておけが、ひょい、と倒斛斗さかとんぼひっくりかえると、ざぶりと水をこぼしながら、アノ手でつかつかと歩行あるき出した。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)