保食神うけもちのかみ)” の例文
『書紀』の保食神うけもちのかみ牛馬を生じたるよりこの二神号を帯びたのだろといった(『あふひづくり』上)、この二神は猴でなかろう。
そして、我国の牛の初見は、日本書紀の一書に、天照大神が月夜見尊に勅して、葦原中国あしはらのなかつくに保食神うけもちのかみを訪ねさせし際に、保食神の無礼に接して
ふつうには食物を守る神として、保食神うけもちのかみを祭るものと解せられているが、実際には竈の神であった場合も多かったらしい。
ただ稲荷は保食神うけもちのかみの腹中に稲生いねなりしよりの「いなり」で、御饌津神みけつかみであるその御饌津より「けつね」即ち狐が持出されたまでで、大黒だいこく様(太名牟遅神おおなむちのかみ)に鼠よりも縁は遠い話である。
魔法修行者 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
『旧事記』に保食神うけもちのかみの目に、馬牛のれる事をいえり、『日本紀』神代巻に、駮駒ぶちこまをいえり、これ神代より馬あり、二条良基の『嵯峨野物語』に、馬は昔唐国より渡りし時、耳の獣という