“余外”の読み方と例文
読み方割合
よけい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
屋根の上で、それを百合子が読んでゐるところを、太一郎は何時も遠くから眺めて、余外よけいな感違ひを起して好奇心を持つたのである。
南風譜 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
余外よけいなことを云はないで呉れ。」と私は、弱々しく歎願すると、にわかに悲し気に頭をかゝえて其処に打ち倒れてしまつた。
鱗雲 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
「うむ。」と彼は、自分の余外よけいな言葉を自分の為に怖れてうなるだけだつた。彼は、眼ばたきをしないで明るい障子を眺めてゐる——醒めきらないのだ。
F村での春 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)