何程どのくれえ)” の例文
その親の子だからしてに、源さも矢張やっぱりあの通りだ、と人に後指をさされるのが、私は何程どのくれえまあ口惜くやしいか知んねえ
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
おやじおれもおめえ此頃こないだ馬を買った覚がある。どうだい、この馬は何程どのくれえ評価ねぶみをする——え、背骨の具合は浅間号に彷彿そっくりだ。今日この原へ集った中で、このくれえ良い馬は少なかろう
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「おめえは、まあ何処へ行ってたよ。とっさんも何程どのくれえ心配していなさるか知んねえだに。わしはお前を探して歩いて、どこを尋ねても——源さは来なさりゃせんとばかり。さあ、私と一緒に帰りなされ」
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
何程どのくれえまあ兄貴もお前の為に心配して居たものだか。ある時、俺に
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)