介意かまわ)” の例文
どうせ、旅行中のことだから、どんな人間との合乗でもたかが三四十分の辛抱だから、介意かまわないが、それでも感じのいゝ、道伴みちづれであってれゝばいゝと思った。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
参木は外へ出ると、甲谷には介意かまわず、彼の兄の高重の家の方へ歩き出した。甲谷は彼の後からいい続けた。
上海 (新字新仮名) / 横光利一(著)
、どう書こうと介意かまわないと思いますの。だが母としての私の云うことを、あれが信じなくなったとすると、これは取り返しのつかない一大事じゃございませんかしら。
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)