人交ひとまぜ)” の例文
この間に、愛吉がお夏の来歴を説く一場の物語は、人交ひとまぜもせず進んで、築地明石町の医学士の診察所における出来事にまで至ったのである。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
最初さいしよから二人ふたり對坐さしむかひで、人交ひとまぜもせぬでなにむつまじさうにはなしをしてたが、みんながわい/\つて立騷たちさわぐのをようともせず、まるで別世界べつせかいるといふ顏色かほつきでの。
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)