云訳いひわけ)” の例文
旧字:云譯
山と重なる諸方の支払も云訳いひわけばかりでは済まなくなつたので、万一にも此処ばかりは頼るまいと念じてゐた京都の親類を尋ねるため、川蒸気に乗つて出立した。
名工出世譚 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
代助は又いそがしい所を、邪魔にて済まないといふ様な尋常な云訳いひわけを述べながら、此無趣味なにはを眺めた。其時三千代をこんなうちへ入れてくのは実際気の毒だといふ気がおこつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)