二巻ふたまき)” の例文
と云われ心細いから惣吉は帰って観音堂へ駈上かけあがって見ると情ないかな母親は、咽喉のど二巻ふたまき程丸ぐけでくゝられて、虚空を掴んで死んで居る。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「イヤ二巻ふたまきです。御覧の通りマリイ夫人が吐出はきだした血が三個所に附着しております。その血痕のピッタリ重なり合う処が、マリイ夫人の首の太さになっておりますわけで……」
S岬西洋婦人絞殺事件 (新字新仮名) / 夢野久作(著)