二吸ふたすい)” の例文
枕もとに来ていた看護婦は器用にお律のくちびる水薬みずぐすり硝子管ガラスくだを当てがった。母は眼をつぶったなり、二吸ふたすいほどくだの薬を飲んだ。それが刹那の間ながら、慎太郎の心を明くした。
お律と子等と (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)