乾皮ひぞ)” の例文
妻は茶の間の縁側えんがわに坐り、竹の皮のよろいこしらえていた。妻のいまわりはそのために乾皮ひぞった竹の皮だらけだった。しかし膝の上にのせた鎧はまだ草摺くさずりが一枚と胴としか出来上っていなかった。
死後 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)