乗換のりか)” の例文
旧字:乘換
ある夕方、三味線のトランクを提げて日本橋一丁目の交叉点こうさてん乗換のりかえの電車を待っていると、「蝶子はんと違いまっか」と話しかけられた。
夫婦善哉 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
神居古潭かむいこたんの停車場から乗車。金襴きんらん袈裟けさ紫衣しえ、旭川へ行く日蓮宗の人達で車室は一ぱいである。旭川で乗換のりかえ、名寄なよろに向う。旭川からは生路である。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
「チンチン動きます」「曲りまちゅから御注意下さい」位はよいが、「どこまでですか」と行くさきを聞いて、乗換のりかえ券を切って呉れる段になると、この車掌さん恐ろしくうるさい。
親は眺めて考えている (新字新仮名) / 金森徳次郎(著)
その頃奥羽線おううせんはまだ開通しなかったので、秋田から東京へ出るためには、能代のしろ、大館を経て青森に廻り、東北線へ乗換のりかえて、グルリと大廻りに、三十何時間を費して上野へ着かなければなりません。
故国を去って唯四ヶ月、然しウラルを東に越すと急に汽車がまどろかしくなる。イルクツクで乗換のりかえた汽車の中に支那人のボオイが居たのが嬉しかった。イルクツクから一駅毎に支那人を多く見た。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)