主義しゅぎ)” の例文
何よりも、りきかえること、大声おおごえを立てることがきらいです。どんなことでも、静かに話せばわかり、また、静かにはなわなければ面白おもしろくないという主義しゅぎなのです。
母の話 (新字新仮名) / アナトール・フランス(著)
ひどい労働ろうどうをする坑夫こうふは、でもこごと一つ言わずに、このお軽少な夕食を食べていた。かれはなによりも平和をこのむ、ことなかれ主義しゅぎの男であった。かれはけっしてこごとを言わなかった。
太田君は以前社会主義者として、主義しゅぎ宣伝せんでんの為、平民社の出版物を積んだ小車をひいて日本全国を漫遊しただけあって、中々健脚である。主人は歩くことは好きだが、足は云う甲斐もなく弱い。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)