中分ちゅうぶん)” の例文
この村のひらかれたことを証するのみならず、後日領家と地頭との間に収納に関する諍訟があって、当時最も普通なる和与わよ手段により、双方の間に下地したじ中分ちゅうぶんして
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
その押問答の末は下地したじ中分ちゅうぶんと言って、これだけは地頭にやるから残りは手を出さぬようにしてくれということに帰着し、以前一つの開墾地であったものが二つに割かれた。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
総領の衰微はすなわち庶子しょしの分立で、分割相続は日本の国風であったゆえに、家督の制度は久しく存続することが困難であった。この間にまた領主と地頭との論諍はしばしば下地したじ中分ちゅうぶんを促した。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)